23年ぶり二度目の槍ヶ岳に挑む
今年の夏山を妻と二人で行くつもりでいたら、珍しく高校生の次男が一緒に行くと言い出したので家族3人で行くことになった。長男は就職して家を出ているので、次男にしてみれば一人で家に残るより親に付いて行った方が金と食事は心配しなくていい。逆に息子のことよりも自分たちの趣味を優先しようとする親も珍しいかもしれない。
息子も行くとなれば日本を代表するような名峰に登らせて、充実した山旅を経験させてあげたいと思いこのコースを選んだ。
自分と妻はまだ独身の頃、所属していたサークルの仲間と登っている。あれから既に23年も達つが、つい先日のことの様に思える。前回は上高地から登っているので、今回は新穂高温泉からにした。この方がアプローチが短い。
自分と妻の共通の過去に戻る気持ちで今回の登山に挑んだ。
1日目 新穂高温泉~槍平小屋
この日の朝静岡県の自宅を出発、新穂高温泉で早めの昼食を取った後登山開始した。だらだらとした林道の登りが意外と体に応える。途中の穂高平小屋では冷たい飲み物やかき氷を売っているので有り難い。槍平小屋は登山客も少なく静かな夜を過ごした。
静かな槍平小屋 小屋の夕食
2日目 槍平小屋~千丈乗越~槍ヶ岳山荘~ヒュッテ大槍
朝少し雨が降ったが出発して時期に止んだので雨具を脱いだら下草でズボンが濡れた。途中笠ヶ岳の稜線や懐かしい鏡平山荘が見えたので妻に説明した。西鎌尾根に上がってからはひたすた槍の肩を目指して登る。今回は槍ヶ岳山荘では無く反対側に少し下ってヒュッテ大槍に泊まる。別の角度から槍を見たかったからだ。ヒュッテ大槍はこじんまりとした小屋だが料理はなかなか豪華で食前酒も出た。写真に残しておけばよかった。
笠ヶ岳に続く稜線
西鎌尾根に上がった
西鎌尾根最後の登り
雷鳥がいた 小屋に着いた
3日目 ヒュッテ大槍~殺生ヒュッテ~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳~槍ヶ岳山荘~大喰岳~中岳~南岳~南岳小屋
今日は今回の登山で一番メインの日だ。朝から天気もいい。ヒュッテ大槍と殺生ヒュッテのどちらから見る槍も形がいい。まさに日本のスイスという感じがする。槍の穂先への登りでは慣れない岩場で息子も少し緊張したようだ。山頂では23年前と同じ景色が待っていた。息子にも父と母が昔一緒に登った事を話した。山頂を降りてからは槍との別れを惜しみながら次の目的地南岳小屋まで縦走した。途中アップダウンや岩場もあった。南岳小屋の前から見る北穂とキレットも迫力がある。ここからも槍が見えた。小屋は大夫空いていた。此方に足を延ばす人は少ないようだ。
小屋の朝
ヒュッテ大槍から見た槍ヶ岳
殺生ヒュッテが近づく
殺生ヒュッテから見上げる槍ヶ岳
槍の穂先の登り
下りは更に緊張する
途中で昼食にした
雷鳥と南岳小屋
夕陽に映える景色
4日目 南岳小屋~槍平小屋~新穂高温泉
今回の登山もいよいよ最後の日となった。この景色も見納めとばかり写真を撮った。他の登山客は皆出発して小屋には誰も居なかった。ここから槍平小屋まで一気に下る。下の方は雪渓が残っていて歩き辛い。せめてストックと軽アイゼン位は有った方がいいと反省した。小屋まで下りるのに思ったより時間が掛かった。ここで昼食にしてあとは平らな道を歩くだけだが、最後の林道がひたすら長く感じた。新穂高温泉に着くのは大夫遅くなった。
最後の朝
槍平小屋を見下ろす 雪渓の残った南岳新道を下る
3日前に泊まった槍平小屋に着いた
この日は平湯温泉に泊まり今回の登山の成功を祝って祝杯を挙げた。夜地元の祭りをやっていたので見に行ったらさるぼぼ君🐵が現れた。