スーさんの山ある記

自身の山歩き人生を顧みる

2018年8月 富士吉田~富士山3776m

吉田ルートを麓から登る

 前回の南駒ヶ岳登山から戻った後、わずか数日でここ富士吉田にやって来た。まだ前回の疲れは取れていないが、夏休みの間にもう一度山に行きたいという気持ちは抑えきれなかった。サラリーマン時代に思うように山に行けなかったのを取り戻すかのような勢いである。

 今回の富士山は3回目になるが過去2回は富士宮口五合目から登っている。そこで一度くらいは麓から登り山頂のお鉢巡りもしてみたいと思っていた。

1日目 北口本宮富士浅間神社~馬返し~五合目佐藤小屋

 初日は富士吉田の浅間神社を参拝しここから登山開始した。馬返しまでは舗装された車道とその近くを遊歩道が通っているが、遊歩道を歩く方が気持ちが良い。今回ペットボトルを5本持ってきたが、それでも途中で何本か買わないと足りないだろう。このコースは登山者も殆んどいないと思っていたが意外と何組かの登山者と合った。

 馬返しを過ぎると傾斜もきつくなるが、次第に展望も開けるので気が紛れる。途中で会った若者のグループと話をしながら登った。彼らも普段は山に登って無いようでメンバーの何人かは大夫きつそうだった。疲れた体に鞭打ってやっと本日の宿泊地佐藤小屋に着いた。この日の宿泊者は自分を含め2名だけだった。小屋は広く寝室も綺麗で気持ちが良い。夕食はかなりボリュームがあり食べきれない程だった。

 いつもの事だが夕食後はカメラを持って外に出る。その辺を散策しながら外の空気を吸って英気を養う。山小屋に泊まった時はこの瞬間が一番気持ちがいい。空の色と下界の夜景が美しい。想像していた通りの景色が見れた。本日は随分頑張って標高を稼いだ。明日はさらにそれ以上の標高差が待っている。

                富士吉田の浅間神社からスタートする

                    途中にある中の茶屋    馬返し

      ここが一合目                   五合目佐藤小屋

            河口湖と富士吉田の夜景が美しい

2日目 五合目佐藤小屋~頂上山口屋

 本日もひたすら登りが続く。距離は短いが標高差で1500m程ある。実は過去2回富士山で高山病の症状に悩まされたことがある。そこで今回はできるだけ時間をかけてゆっくり登るよう疲れてなくても各合目ごとに休憩することにした。

 富士山は普段山に登らないためペース配分の分からない人もいる。中には走ったり座り込んだり繰り返す人もいた。高度を上げるにつれ見るからに顔色の悪い人もいる。自分も九合目を過ぎた頃から体が重く感じたが、意識的に深呼吸をすることで体調不良には至らず無事頂上山口屋に到着した。小屋で受付をしていると昨夜佐藤小屋で一緒だった登山者も到着した。

 小屋の夕食は定番のカレーとサラダで他の山域の山小屋と比べればシンプルだが山で食べればおいしい。同じテーブルを囲んだ仲間と話が弾んだ。宿泊者はそこそこ居たがそれでも寝るときに窮屈な程では無かった。2日掛けてここまで来た。明日はいよいよお鉢巡りをする。

                  五合目レストハウスが見える

          遠くに八ヶ岳が見える

         このコースは山小屋が多い

                     山中湖を見下ろす

登って来た登山道を見下ろす                  山頂に着いた

                     宿泊した山小屋

3日目 頂上山口屋~お鉢巡り~頂上山口屋~スバルライン五合目

 朝小屋の外に出ると大勢の登山者がいた。皆ご来光が目的だろうが雲が多く太陽は出ていない。一旦小屋に戻り食事をしたあと装備を整え出発した。時計回りで歩くことにした。少し冷えるが風が無いので歩きやすい。アップダウンを繰り返しながら浅間大社奥宮に着く。ここから滑りやすい急坂を登って最高峰の剣ヶ峰に着いた。いつの間にか雲も取れ太陽が見えてきた。ここでは剣ヶ峰の看板で写真を撮る人の列が出来ていた。 お鉢巡りもここで半分くらいだ。ここからは大きく下ったあと少し登り返して吉田ルート頂上に戻った。

 すぐに降りるのも名残惜しいので、宿泊した小屋の前で残った行動食を食べながら暫く休憩していた。小屋の前は常に大勢の登山者が往き来していた。

 実は自分には気になっていることが一つあった。15年前、家族4人で富士山に登ったが、その時頂上は風が強く剣ヶ峰に登るのを私の一存で断念した。だが行こうと思えば行けないことも無かった。そのことを家族は後悔してないだろうか。そのことが自分の心の中にずっと引っ掛かっていた。そして今回自分だけ剣ヶ峰に登った事が少し後ろめたい気もした。

 只家族も本当に山が好きならあとは自分で登ってもらうことを期待する。私はきっかけを与えただけだ。そう自分に言い聞かせることにした。

 下山はブルドーザーの道を下るので足に来る負担は少ない。途中で雨に降られたが周りを見ると雨具を持ってない登山者も何人かいた。中には綿製品のスウェットの上下を着てずぶ濡れになっている人もいるが大丈夫だろうか。まだこれから登りではなくて良かった。

 下山のコースは随分長く感じた。この一ヶ月間立て続けに山に登った疲れが今頃出てきたようだ。もうすぐ夏休みも終わる。帰ったらゆっくり休もう。これで今年の4回目の夏山も無事終わった。ありがとう。

          右回りでお鉢巡り開始する

御殿場口頂上銀名水                     富士宮口頂上富士館

                剣ヶ峰への登り

          写真を撮る人の列

                              吉田口頂上に戻る

                  下山はブルドーザーの道を下る

 

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