個性のある2座を繋ぐバリエーションルート
堤石トンネル登山口~岩古谷山山頂~堤石峠~大鈴山平山明神稜線分岐~平山明神山山頂~大神田登山口~堤石トンネル登山口
この2座は奥三河を代表する山とまでは言わないが、どちらもちょっと個性的で面白い山だ。それぞれを単独で登るのもいいが、自分としてはこの2座を繋ぐ縦走コースが気に入っている。赤テープは比較的多いので迷うことはないが、アップダウンや鎖場などが有りかなりワイルドなコースだ。10年程前に偶然手に入れた「三遠信の山歩き」と言う本にこのコースが紹介されていたのがきっかけでそれ以来何度も足を運んでいた。
今回は妻を誘って登ることにした。堤石トンネル手前に車を数台止められるスペースがあり、そこに車を置いて歩き始めた。トンネルの横から登山道に入り岩古谷山の山頂まで一気に上がる。最短で山頂を目指せるルートだがかなり急登できつい。山頂は相変わらず展望はいいが、それでも自分が初めて登った29年前に比べるとだいぶ木が伸びた。
山頂から堤石峠に下ったら何人かの登山者が休憩していて、その中に前の職場の同僚T君が奥さんと来ていた。彼も最近山を始めたらしい。私が山をやっていたことも覚えてくれていた。彼らはこれから岩古谷山に向うので少し話をした後ここで別れた。
さてここからが今日の核心部で急な岩場をロープを掴んで這い上がるが、岩が滑りやすい為ロープしか掴むところが無い。しかも横は切れ落ちていて見ると心臓が止まりそうになる。ここを登り切れば少し落ち着くが、それでもアップダウンと数ヵ所の岩場がある。大鈴山~平山明神山の稜線を右折してからもアップダウンと岩場が続き最後は展望は良いがスリルのあるキレットを超えて山頂に着く。
山頂は狭く展望が無いので西の覗きで昼食にした。目の前には大鈴山方面の展望が広がる。今までの緊張から解放され至福の時間を過ごした。山頂ではあまり人に会わなかった。岩古谷山に比べると登山者は少ないようだ。
ここからは大神田登山口に向け一気に下る。一直線の単調な道が続き登山口に出た。あとは舗装道路を1時間程歩いて堤石トンネル登山口に戻る。この区間が面倒なので途中の黒倉から堤石峠に登る道が無いかと探したことがあったが分からなかった。多分昔は有ったが今は廃道になっているのだろう。最近は道路も変わり新しく岩古谷トンネルが出来た。登山道も道路も生き物と同じで常に変化している。10年20年などアッという間だ。
岩古谷山山頂、後方は三ツ瀬明神山 山頂からの展望、宇連山方面に続く稜線
山頂から見下ろす和市の集落
小明神の岩稜帯 平山明神山山頂は展望が無い