スーさんの山ある記

自身の山歩き人生を顧みる

1989年10月 北穂高岳3106m

涸沢の紅葉と山頂の大展望を満喫する

1日目 上高地~横尾~涸沢~北穂高岳~北穂高小屋

2日目 北穂高小屋~北穂高岳~涸沢~横尾~上高地

 サークル仲間のMから電話があり北穂に行こうと誘いがあったので、直ぐに出向いて近くの喫茶店で打ち合わせをした。Mにとっては8月の槍ヶ岳登山の際に北穂まで行けなかったことで強い思い入れがあるようだ。自分も同じで今回は2人にとってのリベンジの意味もある。行程は夜行1泊2日で北穂高小屋泊まりだ。メンバーは他にYとN(Mが以前上高地で一緒に働いていた仲間)を誘うことにした。男は自分1人であとは女性3人だ。当時は女性会員の方が活発で山に行く人が多かった。

 此方からは自分とM、Yの3人で出発し、Nは埼玉から来るので現地で待ち合わせした。今回は1日の行程が長い、早朝上高地を出発しひたすら歩いた。涸沢小屋でホットミルクを飲んだが昼食は何処で取ったか覚えてない。この頃はみんな若かったので元気だ。10時間位行動したと思うが疲れた記憶はない。今なら2泊3日で涸沢泊りにするだろう。小屋のすぐ裏手が山頂で撮影スポットはたくさんある。特に夕方と朝がシャッターチャンスだ。ここから見る槍ヶ岳と大キレットは迫力がある。紅葉シーズンの週末でもあり、こじんまりとした山小屋はかなり混んでいた。夕食後は喫茶コーナーで会話が弾んだ。こうしていると3人がまるで自分の妹のように可愛く思えた。夜寝るスペースはかなり狭かったので、自分だけシュラフで台所の床に寝た。

 山小屋の朝は早く特に台所ではゆっくり寝ていられないので、早めに起きて外に出た。眼下に雲海が広がり低い山や谷は全て雲海の下に隠れてしまった。山の上の部分だけがその上に頭を出している。まさに雲海に浮かぶという表現が合っている。暫くはシャッターを押し続けた。

 山を降りるのは名残惜しいが今日中に帰らねばならない。山頂に別れを惜しむかのように昨日来た道を戻った。他の3人も同じ気持ちだっただろう。帰りは上高地までの道のりがとても長く感じた。新島々の駅でNと別れ、後は3人で車を走らせた。途中で大分暗くなり恵那峡SAで夕食にした。家に着くのはかなり遅くなったと思う。 

f:id:yabukogitaro:20210824152541p:plain

f:id:yabukogitaro:20210824152625j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824152700j:plain
涸沢カール、バックは涸沢岳
f:id:yabukogitaro:20210824153012j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153028j:plain
涸沢岳と涸沢小屋
f:id:yabukogitaro:20210824153145j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153201j:plain
前穂北尾根(左)
f:id:yabukogitaro:20210824153419j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153440j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153455j:plain
北穂高岳山頂
f:id:yabukogitaro:20210824153615j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153631j:plain
夕日に映える槍ヶ岳
f:id:yabukogitaro:20210824153801j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153820j:plain
前穂高岳(左)奥穂高岳(右)
f:id:yabukogitaro:20210824153941j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824153926j:plain
雲海に浮かぶ前穂高岳(左)朝日に映える槍ヶ岳(右)
f:id:yabukogitaro:20210824154137j:plain
f:id:yabukogitaro:20210824154159j:plain
山頂に別れを告げ下山