スーさんの山ある記

自身の山歩き人生を顧みる

2020年8月 戸隠山1904m

コロナ禍の夏山3、岩稜の稜線を縦走する

 これまで夏山と言えば殆んど長野県か山梨県に行くことが多く、日本アルプス八ヶ岳の主な山は大体登って来た。今年はコロナ禍という事で別の山域で日帰りで登れる山を探していたが、以前テレビの山番組で観た戸隠山がずっと心の隅に残っていた。登れるかどうか多少の不安はあったが、それでも自分の射程圏内に入っている意識はあった。今年はチャンスが回って来たものと前向きにとらえ挑戦することにした。

ホテルの窓から見る戸隠連邦

              前日の午後、鏡池から撮る

           翌朝は無風状態で逆さ戸隠が撮れた

戸隠神社奥社入口~隋神門~戸隠神社奥社~八方睨~戸隠山山頂~九頭龍山~一不動避難小屋~戸隠キャンプ場~戸隠神社奥社入口

 長野県の戸隠に来るのは初めてだった。せっかくなので登山前日は周辺の観光スポットを巡ることにした。事前に観光案内で見た鏡池と戸隠連邦の写真を自分も撮りたいと思った。

 登山当日は早朝戸隠神社奥社入口から登山開始する。既に参拝客がいるが登山者は見かけなかった。立派な杉並木の参道は一直線に続いている。道が登りの石段になると戸隠神社奥社に着く。ここまででもずいぶん時間が掛かる。登山口は奥社手前の左側にある。

 登山コースについては念入りに予習してきたので心の準備はできている。途中から岩場が続くがしっかり鎖があるので問題ない。コースに夢中になると写真を撮るのを忘れていて慌ててシャッターを押す。最難関の蟻の搭渡りに着くと緊張感はMAXになる。さすがにここは立って通過することはできない。少しでもバランスを崩したら命は無い。安全策で四つ這いで通過することにした。この姿が遠くから見ると蟻に似ていることからこの名前が付いたようだ。最も尾根の幅が狭い剱の刃渡りでは両足で跨ぐようにして通過した。

 山頂に着けば今までの緊張感から解放される。山頂では二組の登山者に会った。後半の縦走に備えてここで腹ごしらえをした。ここから見る高妻山の姿が堂々としている。次回はあそこに登りたい。

 ここからの縦走はアップダウンが激しく思ったよりも時間が掛かり体力を消耗した。一不動避難小屋からは沢沿いに下り途中滑りやすい鎖場もある。麓の戸隠牧場に着いた時は疲労感と安堵感が一気に噴出した。ここでしばらく牧場を見ながらぼーっとしていた。

 これまでもそうだが自分が憧れて計画した山に自分の力で登れた時の満足感は何ものにも勝る。これが山を辞められない理由でもある。それとたかが一つの山に登る為わざわざ一人でこんな遠方まで来ることに我ながら感心している。自分もこの年になってもまだまだ行動力はあるようだ。

                    鳥居を潜って登山開始

   隋神門    杉の巨木が立ち並ぶ

  戸隠神社奥社     登山口

  百閒長屋       西窟       最初の鎖場

垂直に近い胸突岩           最大の難所、蟻の搭渡り

八方睨みから見た高妻山         蟻の搭渡りを返り見る

       戸隠山山頂         正面は飯綱山    鏡池が見える

稜線はアップダウンが続く                   滑りやすい鎖場

 下山口に着いた            戸隠牧場で休憩する